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高血圧

複数回の各来院時に座位で測定された血圧が、常に収縮期血圧140mmHg以上、あるいは最低血圧90mmHg以上である状態を高血圧と定義しています。
現在の基準では、正常血圧は最高血圧が120mmHg未満かつ最低血圧が80mmHg未満とされています。一方、最高血圧120~139、最低血圧80~89mmHgは高血圧前状態と定義されています。
降圧薬の投与を受けている人は、血圧が正常範囲にあっても高血圧という診断になります。
日本人の高血圧の患者さんは約4,300万人以上にもおよぶと推定されており、代表的な生活習慣病のひとつになっています。収縮期血圧が140mmHg以上の方の割合は、男性で37.0%、女性で27.8%(平成28年「国民健康・栄養調査」より)となっており、年齢とともにその罹患率は上昇しています。高血圧は心筋梗塞や脳血管疾患などの心血管病の主たる危険因子であり、生命予後に大きな影響を与えることが明らかになっていますので、食事療法、薬物療法によりしっかり管理することが重要です。
当クリニックでは、患者さんの年齢や体質を考慮し、家庭血圧を重視しながら、各自に応じた治療を提供いたします。
糖尿病

糖尿病はインスリン作用の不足に基づく慢性の高血糖状態を来す代謝疾患です。
健常者では、空腹時の血糖値(血液中のブドウ糖の濃度)は110mgdl以下であり、食事後に血糖値が上昇しても、膵臓にあるβ(ベータ)細胞からインスリンというホルモンが分泌され2時間もすると空腹時のレベルに戻ります。
インスリン分泌低下あるいはインスリン抵抗性を来すと、食後の血糖値が上昇し、次第に空腹時の血糖値も上昇してきます。
糖尿病では高血糖状態となり、次第に細かい血管から大きな血管へと血管障害を引き起こす全身の血管炎が存在する疾病ともいえます。
細かい血管の障害では、腎臓障害、目の網膜障害、神経障害が引き起こされます。
また、大きな血管では狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、慢性閉塞性動脈硬化症(下肢の血行障害)、大動脈解離など病気が生じます。
このようにいずれも生活の質を低下させ、生命をも脅かす、とても怖い病気なのです。
自覚症状がないことも多く、放置すると大変危険な病気ですので、早期に発見し、食事療法、運動療法、薬物療法にてコントロールにすることが重要です。
主治医だけでなく患者さんご自身のご協力も必要ですので、一緒にしっかりと取り組んで参りたいと思います。
高脂血症(脂質異常症)

血液中のコレステロールやトリグリセリド(中性脂肪)が増加する状態を高脂血症といいます。
高脂血症は高血圧や糖尿病とともに、動脈硬化の大事な原因となりますが、血中のコレステロールには善玉といわれるHDLというコレステロールがあります。
HDLコレステロールは低下が動脈硬化を起こしやすいので、高脂血症という病名は不適切ではないかと以前からいわれていました。
そこで、日本動脈硬化学会では2007年からこの低HDLコレステロール血症を含めた血中脂質の異常を、脂質異常症と変更しました。
悪玉であるLDLコレステロールは血管の壁に取り込まれて蓄積した結果、動脈硬化を起こします。
逆に、HDLコレステロールは血管や組織に蓄積したコレステロールを引き抜いて運ぶ物質なので、HDLコレステロールは高値の方が、動脈硬化の観点からは有利とされます。
血中のLDLコレステロールやトリグリセリドが増加すると動脈硬化が促進されます。
特に家族性高脂血症では狭心症や心筋梗塞を起こす危険が非常に高いことが知られています。
また先に述べたように、HDLコレステロールは少ないほうが動脈硬化を起こしやすくなります。
当クリニックでは、患者さん個々の病態に応じた、食事療法の指導、薬物療法を提供いたします。